講座内容・スケジュール。各コマ90分(1.10:00〜11:30、2.13:00〜14:30、3.15:00〜16:30)。
なお、当日までに若干の変更がある場合がございます。その都度、HPでお知らせします。


5月1日(木)
1 フォト・ジャーナリストの役割と責任 広河隆一(JVJA世話人代表)
パレスチナ、チェルノブイリ、イラク取材等に長年携ってきた経験を踏まえ、激動の時代にフォト・ジャーナリストが果たすべき役割は何かを考えます。フリーランスのフォト・ジャーナリストの現状を説明し、報道の規制と自由の問題、人権や差別の問題、報道被害やコピーライトの問題にどのように対処すればよいか、具体例を示し、スライドを使用して学んでいきます。

2 フォト・ジャーナリズムの歴史と課題 徳山喜雄(『アエラ』 フォト・ディレクター)
第二次世界大戦、ベトナム戦争、東欧革命、湾岸戦争、アフガン戦争などにおいてフォト・ジャーナリストが果たした役割を考えます。朝日新聞の写真記者としての経験をもとに、メディアが求める写真についても提言します。

3 写真の「ワナ」と、ジャーナリストの権利と義務 新藤健一(共同通信社)
日中戦争、太平洋戦争、朝鮮戦争、ベトナム戦争から9・11同時多発テロ、アフガン空爆、イラク戦争にいたる発表された写真の実例を示しながら、フォト・ジャーナリストやメディアが陥りがちな情報操作と様々な問題についてお話します。また、ジャーナリストの権利や義務を全うするためには、パブリック・ドメイン(公共の領域)との関係をどう考えるか検討します。



5月2日(金)
1 チェチェン取材・私の方法:企画と資料収集、取材、発表 林克明(JVJA正会員)
資料収集や事前調査の方法、さらには近年急速に発達するインターネットを使っての調査方法などのガイダンスを行ないます。また、『月刊あれこれ』のデスクとして雑誌創刊の現場に立ち会った経験から、企画書作成のポイントを指導します。また、チェチェンでの取材のきっかけや困難について報告します。

2 パレスチナの女性取材・私の方法:コミュニケーション 古居みずえ(JVJA世話人)
1988年以降、イスラエル占領下に生きるパレスチナの人々、特にイスラム社会の女性たちの生活という特殊な環境で取材するなかで体験したコミュニケーションの問題について考えます。取材対象である人々との間で生じた問題にどのように対処してきたのか、その具体例を紹介します。

3 ハイチ取材・私の方法:海外通信社での経験から 佐藤文則(JVJA正会員)
カリブ海の小国ハイチ取材を長年続けている立場から、そのきっかけや取材上の困難についてお話します。また、Asia Workに所属し活動している経験をもとに、海外の写真通信社の現状、仕組みを紹介します。そのほか、大手の通信社から独立したマイナーな通信社やエイジェンシーの活動を説明し、エイジェンシーや通信社でのフリーランスの活動や仕事の流れを理解することが目的です。



5月3日(土)
1 チェルノブイリと中東取材・私の方法:問題にかかわり続けるということ 広河隆一
講談社『DAYS JAPAN』誌の専属時代の経験を踏まえ、情報収集・企画・取材の具体的な方法や、取材を開始したきっかけについてスライドを交えながらお話します。チェルノブイリやパレスチナの取材時における危険への対処の仕方についてもお話します。

2 ビデオによる中東・タイのエイズ孤児取材・私の方法:ビデオ・ジャーナリズム 土井敏邦(JVJA世話人)
フォト・ジャーナリストがビデオを用いて取材することが増えています。NHKやTBSなどで多くのドキュメンタリー番組を作成してきた経験から、企画・取材・編集のテクニックを紹介。粗編集に使用したビデオと、実際に番組になったビデオの比較などを通じて、具体的な仕事のイメージを掴むことを目的とします。

3 撮影実習A(室内)講師未定
グループごとに室内での人物の撮影実習を行います。人物を印象的に撮影するための、露出や絞り等のポイントを指導します。短時間で必要最低限のことを身につけることができるよう、担当講師がワークショップ形式で指導します。



5月4日(日)
1 イラク取材・私の方法 森住卓(JVJA正会員)
イラク及び世界の核被災地の取材にどのように取り組んできたのか、具体的な経験を踏まえ、現地で直面してきた困難や取材方法について紹介します。

2 難民取材・私の方法 小林正典(JVJA正会員)
マザー・テレサ取材のきっかけ、国連難民高等弁務官事務所のカメラマンになったいきさつを紹介し、フリーランスのフォト・ジャーナリストとしてどのように仕事をしてきたのかをお話しします。また、アフリカをはじめ世界の難民取材の方法や困難・問題についてお話し、具体的な提言を行います

3 撮影実習B 小林正典



5月5日(月)
1 TVドキュメンタリー・プロデューサーからの提言 東野真(NHK社会情報部チーフプロデューサー)
NHKで現代史をふりかえるドキュメンタリー番組を中心に制作してきたプロデューサーである東野氏に、作品を見ながら、「絵」(撮影)と「事実の確認」(検証)の問題について話してもらいます。そのほか写真とビデオを併用するフリーランスに、TV局側からアドバイスをしてもらいます。

2 デジタル写真の撮影と現場からの送稿 宮崎真(読売新聞)


3 総評・終了式
撮影実習で撮った各自の写真を講師・受講者で批評を行います。その後、イラク取材から帰国した正会員による、イラク報告会を開催いたします。